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オカルトけんたろう

We are the occult

推しの死とかいうクソ記事を読んだ

2月8日(水)、私立恵比寿中学松野莉奈さんが亡くなった。事務所の発表によれば病死とのことである。死因に関しては未発表で、インフルエンザからくる脳症?という話題がSNSをかけめぐったが、それも憶測の域を出ない。とにかくわかっていることは、彼女は18歳という若さでこの世を去ったということだけだ。

自分はドルオタではあるがDDではないので、別のグループの別のアイドルを推していて松野さんを推していたわけではない。しかしドルオタである以上、自分の推しだったらと考えることはできる。

その心境になってみると、とてもじゃないけどこんなクソ記事、絶対書けないと思った。

 

kai-you.net

 

松野さんが亡くなった、その翌日の2月9日に公開された記事だ。そもそもこのタイミングでこうしたタイトルの記事、という時点で嫌な予感がしたのだが、読んでさらに驚いた。前段はこのような内容だ。

・2012年ラゾーナ川崎でのメジャー調印式でエビ中と握手
ららぽーと豊洲のイベントで松野さんを推すと決意
・2014年4月の卒コンへ行く→体制が変わるので今までとなんか違うと思った→他界
・以降もモデル活動などをする松野さんの姿は見てたしインスタにもいいねしてた。


他界してんじゃんと思いつつも読み進めると、彼は後悔しているのだとわかる。

2012年8月、みなとみらい・クイーンズスクエア横浜でのリリースイベントで行われた、りななんの14歳の生誕祭のこと。

(中略)

CDの購入特典として行われていた「2ショット写メ」を全メンバーと一緒に行う「全員ショット」を試みたのです。そのためにCDを18枚購入し、メンバー全員と横並びになりました。白いドレスを着たりななんは、僕の隣でした。

推しているアイドルの現場に行かなくなることを、ファンの業界用語で「他界」と呼んだりします。僕はもうエビ中の現場にはしばらく来られないと思って、軽い気持ちで「他界」にかけて、メンバーと幽霊のようなポーズをして写真を撮ったのです。

りななんの訃報に衝撃を受けながら、その時のことを思い返して激しく後悔の念にかられました。些細なことかもしれません。ただ、僕は馬鹿だった。冗談でも、するべきではなかった、と。





は?



これってどういう後悔なの?



 

「俺が幽霊のようなポーズを撮ってしまったことが死へのトリガーになってしまった!」

→そんなわけないので安心しろ。

「幽霊のようなポーズを撮った俺と、死んでしまったりななんが写っている!つらくて見返せない!」

→見返さなきゃいい。

「他界とかふざけて言ってたけど、本当に亡くなってしまった!」

→「他界」はオタクのお前の行動を表すのであってアイドル側ではない。


後悔するポイントがズレているというか、お前の他界と松野さんの他界は別件だから勝手に紐付けてさしあげるなよというか。お前の後悔とかどうでもいいし、アイドルに限らず、他人の死はまず他人のものであってお前が泣いたり喚いたりというのは二の次なのだし、個人的な写真を撮ったときのどうたらこうたらを、よくもぬけぬけと書けたものだなと。


ていうか、「松野さんが死んだこと」より「幽霊ポーズをしたことへの後悔」のほうが重たいってすごくないですか。


そもそもこれはブログではない。メディアを通して発信される「記事」だ。ライターなら事実のみを書けよと思う。松野さんの人となりや、発した言葉、その足跡を紹介してやれよ。お前の後悔なんてどうでもいい。

ブコメを見ると批判的なものはなく、どちらかというと共感を呼んでいるようだ。意外な気もしたが、松野さんというアイドルを応援していた、推しだと明言している人物が書いた記事なら、読んだ人たちが「かわいそうに」という感情を持つのも無理はない。ただ何人かは「推してないじゃないか」というコメントを残している人がいて、すこし安心した。エビ中のオタたちはそれどころじゃないだろうし、そもそもこんな記事見なくていい。

今回松野さんが亡くなり、自分の知る限り、彼女をメジャーデビュー以前から応援している“推し”たちは声をひそめている。古参だからというわけではない。この数年でファンになったオタたちも皆そうだ。後悔なんて、死の前には何の意味もないからだ。ただただ困惑して、この事実をどう受け止めるたらいいか、それぞれが必死で向き合っている。

自分でも何をどうしたら推しといえるのか、いえないのか、ジャッジする立場では決してないが、自分が仮にライターという職種の人間だとして、こんなどうでもいい個人の見解を、公のメディアを通じて書くことは、とてもじゃないけどできない。ひとりのオタとしても、推しが亡くなった翌日に、自分が推しの代表のような顔をして公の場で何か発言をすることなんてとてもじゃないけどできない。

正直このライターのことをこの記事以上に何も知らないのだが、Twitterのプロフィールにハロヲタと明記しながら、推しの死とか堂々と書けるその厚顔無恥さに、心底腹が立って呆れたというお話。

 

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(凌雲閣)